感謝&書評「少女ノイズ」三雲岳斗

先日、1つの節目となる100Hitを達成しました。
これも、日頃訪れていただいている閲覧者の皆様のおかげです。
深く御礼申し上げます。


これからも本とゲーム(電源有・無どちらも含む)の話題を中心に、チトセアメの気になったものを取り上げていきたいと思います。


これからもよろしくお願いします。


……淡白な反応に思われるかもしれませんが、本当はディスプレイの前でガッツポーズするくらい喜んでいます。
本当に、ありがとうございます。


今回の更新は書評です。


「少女ノイズ」三雲岳斗  読了


久しぶりの書評更新。


興味のある方は下の「続きを読む」からどうぞ。


書評ですので、ネタバレ注意でお願いします。


解説を担当した有川浩は、本作をキャラクター性を前面に出した「恋愛小説」と評しています。


正直な話、新本格系の推理小説を中心に読んできた私からすると、本作のミステリ部分はかなり「粗い」ように思われました。
ミステリとしての作風は「ホームズ」や「怪人二十面相」といった、読者よりも情報と頭脳を持った超然的な名探偵が活躍する古典に近いものがあります。
現場に残された証拠から着実に真相に近付く、というよりも、発想と証拠から犯人を見つけ出すタイプの推理小説、というわけです。
それはそれで面白いのですが、個人的には読者も探偵と一緒になって推理できるような作品が好きなので少し不満が残りました。


キャラクター性という点では、その人物の存在が現実的に感じられる要素が少し薄いかな、と。
キャラクターが「生きている」という感じが薄いというか、浮いているというか。
登場人物に感情移入して読めるような作品ではありませんでした。
ただ主人公2人が「死んでいるかのように生きている」存在ですので、その点を考えると現実感が薄いくらいでいいのかもしれません。


ただ、恋愛小説ではないよな、うん。


でも最後に、1つだけ言わせてください。


ヘッドホン少女は正義。
異論は認める。


少女ノイズ (光文社文庫)

少女ノイズ (光文社文庫)