今日は、新書の棚を見ていて面白そうな本があったので、購入しました。


表紙が小・中学校の保健の教科書のイラストみたい。


この筆者は「動物行動学」を研究している学者さんです。
今までタブーとされてきた「男と女の生物学的な違い」に迫ることで、読者が異性を知る手助けをしよう、ということが冒頭で語られています。


内容は大量のデータを根拠にした解説が中心です。
表紙にもあるようなイラストが見開きに1つ載っているので、新書というよりも解説書とか、軽い感じです。
出版社が比較的新しい「SoftBank Creative」だったので、私も「大衆受けするニセ科学の本か」と身構えていたのですが、その心配は杞憂でした。
論は確かな根拠に基づいていて、筆者の誠意が感じられます。
データの不明な点や現在の日本にそのまま当てはめることができない場合は注釈がなされていて、この手の本によくある危険な「面白さのための単純化」はあまり感じられませんでした。
イラストが多いため、分量はありませんでしたが、値段分の価値はあると思います。


惜しい点は、データがアメリカを中心とする海外で調査されたものであることです。
しかし、調べようにも日本でこの手の性が関係する調査をするのは難しいですよね……。